土砂災害防止法(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律)とは、平成13年4月に施行された法律です。
土砂災害防止法は、土砂災害(崖崩れ、土石流、地すべり)から国民の生命･身体を守るために、土砂災害が発生する恐れがある区域を明らかにし、
「危険の周知、警戒避難体制の整備、一定の開発の制限による住宅等の新規立地の抑制、危険区域内の住宅の移転推進」等のソフト対策(土木工事によらない対策)を推進しようとするものです。

急傾斜地の崩壊および土石流が発生した場合に、住民の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域を「危害のおそれのある土地の区域」と定義される。
危害のおそれのある土地のうち、建築物に損壊が生じ住民の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域は「著しい危害のおそれのある土地の区域」と定義し総称して「危害のおそれのある土地等の区域」となる。
危害のおそれのある土地の区域が土砂法に基づき指定された場合は、「土砂災害警戒区域」、著しい危害のおそれのある土地の区域は「土砂災害特別警戒区域」となり、総称して「土砂災害警戒区域等」とされる。

急傾斜地の崩壊

土石流

事前調査は、対象箇所ごとに地形・地質資料、災害記録や対策施設記録を収集整理することであり、区域設定のための資料として作成する。

調査対象範囲の設定
横断側線の設定
横断図の作成
下端の設定
上端の設定
多段斜面の設定
傾斜度と斜面高さの算定
急傾斜地の左右端の設定

土質定数の設定

対象となる事業種
対策施設状況調査

土質定数、想定される崩壊による
土石等の量を得るため、必要なデータを収集・整理

事前調査結果を基に、GISにて危害のおそれのある土地および著しい危害のおそれのある土地の仮設定を行う。

「事前調査」及び「危害のおそれのある土地の仮設定」において、仮設定した地形要素、土質区分を調査し、机上調査で明らかにされなかった対策施設の状況等を調査するとともに、危害のおそれのある土等の地形状況の現地調査を行う。

現地調査写真

現地調査写真

現地調査結果に基づいて急傾斜地の範囲を確定し、危害のおそれのある土地、著しい危害のおそれのある土地の設定を行う。

区域設定例

区域設定例

地域によって異なるがIFツールを用いて表紙、
様式(1-1、2-1、2-2、2-3、2-4、2-5、3-1、3-2、3-3(1)、3-3(2)、3-4、3-5、3-6、3-7、3-8、4-1、4-2、4-3、4-4)を作成。

地域によって異なるが様式(その1、その2、その3)を作成。

土石流

事前調査は、対象箇所ごとに地形・地質資料、災害記録や対策施設記録を収集整理することであり、区域設定のための資料として作成する。

平面および縦断形状の把握
人工構造物の把握
横断図の作成
基準地点の仮設定
渓床状況の把握

土質定数の設定

対象となる事業種
対策施設状況調査

土質定数、想定される崩壊による土石等の量を得るため、必要なデータを収集・整理

基準地点は、危害のおそれのある土地等を設定する際の基準となる地点となるため、図上で設定した基準地点は、必ず現地調査時に確認する。

基準地点上流の調査は｢渓床状況の調査」、「対策施設の調査」および「地質調査」で構成されている。

渓床状況

対策施設状況

渓床状況例

対策施設状況例

「事前調査」および「区域設定のための現地調査」を基に、GISシステムにて「危害のおそれのある土地の区域」を設定する。

流下方向の設定例

流下方向の設定例

明らかに土石等が到達しないと認められる土地の区域を除いた区域を「危害のおそれのある土地の区域」として設定する。

横断形状、屈曲部、狭窄部、断面変化箇所等の平面的な形状を現地で調査し、写真撮影をおこなうとともに地形図に示す。
(土石流の流下方向、横断形状、人工構造物の調査を実施する。) また、必要に応じてスケッチを行うとともに簡易計測を行う。

人工構造物調査例

人工構造物調査例

現地調査結果に基づいて危害のおそれのある土地等の範囲を確定し、危害のおそれのある土地、著しい危害のおそれのある土地の設定を行う。

設定例

設定例

地域によって異なるがIFツールを用いて表紙、
様式(1-1、2-1、2-2、2-3、2-4、2-5、2-6、3-1、3-2、3-3(1)、3-3(2)、3-4、3-5、3-6、3-7、3-8、 4-1、4-2、4-3、4-4、4-5、4-6、4-7、4-8、4-9、4-10、4-11)を作成。

地域によって異なるが様式(その1、その2、その3)を作成。